世帯分離で国民健康保険料は安くなる?

国民健康保険(国保)の保険料は、住民票の世帯ごとに計算します。そのため、同じ家に住む親子などが住民票の世帯を分ける(世帯分離)と、保険料の合計が変わることがあります。 市の公式の説明では「安くなるとは限らない」とされています。その理由と、試算例をまとめました。

世帯を分けると何が変わるか

国保料は、次の3つ(市区町村によっては平等割がない)を区分ごとに足して求めます。

一方、7割・5割・2割の軽減は、世帯主と加入者の所得の合計で判定します(大阪市)。所得の多い人と少ない人が同じ世帯だと軽減に当たらなくても、世帯を分けると所得の少ない人の世帯が軽減に当たることがあります。 この場合は、分けたあとの2世帯の合計が減ることもあります。どちらになるかは世帯の状況によるため、「一概には言えない」というのが市の説明です(栃木市・長岡京市)。

試算例:親子が同じ世帯の場合と、分けた場合

例1:子の給与収入400万円・親の年金収入150万円

市区町村同じ世帯世帯を分けた場合(2世帯の合計)差
札幌市434,360円427,830円6,530円減る
仙台市451,130円434,900円16,230円減る
世田谷区(平等割なし)455,079円408,127円46,952円減る
横浜市(平等割なし)457,450円418,230円39,220円減る
名古屋市(平等割なし)479,020円429,230円49,790円減る
大阪市519,231円499,039円20,192円減る
福岡市380,200円366,900円13,300円減る
子45歳・親72歳がどちらも国保に入っている場合の、令和8年度・12か月加入の年額。令和7年の収入で、ほかの所得なし。分けた場合は、それぞれが自分の世帯の世帯主。

例2:子の給与収入150万円・親の年金収入200万円

市区町村同じ世帯世帯を分けた場合(2世帯の合計)差
札幌市202,240円237,050円34,810円増える
仙台市189,760円212,300円22,540円増える
世田谷区(平等割なし)225,924円225,924円同じ
横浜市(平等割なし)214,970円214,960円10円減る
名古屋市(平等割なし)231,750円231,740円10円減る
大阪市252,775円288,577円35,802円増える
福岡市178,700円202,200円23,500円増える
子45歳・親72歳がどちらも国保に入っている場合の、令和8年度・12か月加入の年額。令和7年の収入で、ほかの所得なし。分けた場合は、それぞれが自分の世帯の世帯主。

例1は、同じ世帯だと子の所得があるため軽減に当たりませんが、分けると親だけの世帯が7割軽減に当たるため、多くの市で合計が減ります。 例2は、同じ世帯でも軽減に当たるため、分けると平等割が2世帯分かかる市では合計が増えることがあります。

世帯分離を考えるときの注意

世帯の人数と収入から国保料を試算する

軽減の基準は国民健康保険料が下がる仕組み、年金で暮らす親の保険料は年金受給者の国民健康保険料をご覧ください。

出典

2026年10月23日確認。試算例の市区町村の料率と出典は、各市区町村のページに載せています。