国民健康保険料の計算方法
国民健康保険(国保)の保険料は、世帯ごとに「所得割」「均等割」「平等割」を区分ごとに計算して合計します。 このページでは、札幌市の令和8年度の料率で、単身35歳・令和7年の給与収入400万円の人の保険料を、順を追って計算します。
用語
- 所得割:前年の所得(から基礎控除を引いた額)に率を掛けた額。加入者ごとに計算します。
- 均等割:加入者1人あたりにかかる定額。人数が増えると増えます。
- 平等割:1世帯あたりにかかる定額。人数によらず1世帯に1回です。
- 賦課限度額:区分ごとの1年間の上限額。計算した額が上回る場合は、限度額までになります。
保険料は「医療分」「後期高齢者支援金分」「介護分(40〜64歳の人だけ)」「子ども・子育て支援金分(令和8年度から)」の区分に分かれ、区分ごとに料率と限度額が決まっています。 料率は市区町村ごとに違い、条例で定められています(厚生労働省)。
札幌市の料率(令和8年度)
| 区分 | 所得割率 | 均等割(1人) | 平等割(1世帯) | 賦課限度額 |
|---|---|---|---|---|
| 医療分 | 8.61% | 20,550円 | 32,540円 | 670,000円 |
| 後期高齢者支援金分 | 2.56% | 6,330円 | 10,010円 | 260,000円 |
| 介護分 | 2.33% | 6,020円 | 7,550円 | 170,000円 |
| 子ども・子育て支援金分 | 0.29% | 1,000円+18歳以上100円 | 1,000円 | 30,000円 |
手順1:給与所得を出す
給与収入から給与所得控除を引きます。400万円の場合、控除は「収入×20%+44万円」で1,240,000円です(国税庁、令和7年分)。
4,000,000円 − 1,240,000円 = 2,760,000円(給与所得)
手順2:基礎控除を引いて算定基礎額を出す
所得割は、前年の所得の合計から住民税の基礎控除を引いた額に掛けます(札幌市)。基礎控除は合計所得が2,400万円以下なら43万円です。社会保険料控除や扶養控除などは引きません。
2,760,000円 − 430,000円 = 2,330,000円(算定基礎額)
手順3:区分ごとに所得割・均等割・平等割を出す
所得割は1円未満を切り捨てます。35歳なので介護分はかかりません。子ども・子育て支援金分の均等割は、18歳以上の人に100円が加わります。
| 区分 | 所得割 | 均等割 | 平等割 | 小計 |
|---|---|---|---|---|
| 医療分 | 200,613円 2,330,000円×8.61% | 20,550円 | 32,540円 | 253,703円 |
| 後期高齢者支援金分 | 59,648円 2,330,000円×2.56% | 6,330円 | 10,010円 | 75,988円 |
| 子ども・子育て支援金分 | 6,757円 2,330,000円×0.29% | 1,100円 | 1,000円 | 8,857円 |
手順4:限度額と比べ、端数を処理する
札幌市は、区分ごとの年額の10円未満を切り捨てます。どの区分も限度額を下回るので、そのままの額です。
| 区分 | 小計 | 限度額 | 年額(10円未満切捨て) |
|---|---|---|---|
| 医療分 | 253,703円 | 670,000円 | 253,700円 |
| 後期高齢者支援金分 | 75,988円 | 260,000円 | 75,980円 |
| 子ども・子育て支援金分 | 8,857円 | 30,000円 | 8,850円 |
| 合計 | 338,530円 |
年額は338,530円です。札幌市は年10回で納めるので、1回あたりはおよそ33,853円です。 この額は、計算機と札幌市のページの早見表(給与収入400万円・単身30歳)と同じです(30歳と35歳は介護分がかからないため同じ額)。
40歳以上の場合:介護分が加わる
同じ収入で40歳なら、介護分(2.33%・均等割6,020円・平等割7,550円)が加わります。
2,330,000円×2.33%=54,289円、+6,020円+7,550円=67,859円 → 67,850円
年額は338,530円+67,850円=406,380円です。
2人世帯の場合:均等割が人数分になる
35歳・給与収入400万円の人と、収入のない35歳の家族の2人世帯なら、所得割と平等割は変わらず、均等割が2人分になります。
| 区分 | 均等割(単身) | 均等割(2人) | 年額(2人) |
|---|---|---|---|
| 医療分 | 20,550円 | 41,100円 | 274,250円 |
| 後期高齢者支援金分 | 6,330円 | 12,660円 | 82,310円 |
| 子ども・子育て支援金分 | 1,100円 | 2,200円 | 9,950円 |
年額は366,510円で、単身より27,980円増えます。
所得が少ない世帯・子どもがいる世帯
この例は所得が多いため軽減はかかりませんが、世帯の所得が一定以下なら均等割・平等割が7割・5割・2割軽減され、未就学児の均等割は5割軽減されます。 基準と対象は国民健康保険料が下がる仕組みをご覧ください。
自分の条件で計算する
トップページの計算機は、ここで説明した手順と同じ計算を、市区町村・年齢・収入・世帯人数に合わせて行います。主な市区町村の額は年収別の早見表でも比べられます。
出典
- 国民健康保険の保険料・保険税について(厚生労働省)(2026年10月16日確認)
- 国民健康保険 保険料の計算(札幌市)(2026年10月16日確認)
- No.1410 給与所得控除(国税庁)(2026年10月16日確認)
- 国民健康保険料の計算(目黒区・基礎控除額の表)(2026年10月16日確認)
金額は目安で、実際の保険料は市区町村が決定します。